鹿児島の旅特集「桜島に魅せられて」その2

火山と深い湾が織りなす 魚の楽園に心酔。


● 米山 さん 桜島の地磯 瀬渡し船「天竜丸」の船長

● 錦野 さん 錦江湾の遊漁船「日登美丸」の船長

米山さん(写真左)は桜島の地磯へ案内する瀬渡し船・天竜丸の船長。県外で船と漁の修業を積んだ13年のキャリア。錦野さん(写真右)は錦江湾の遊魚船・日登美丸の船長。米山さんに誘われてサラリーマンから転身して4年目。剛と柔、名コンビだ。


 桜島と錦江湾。へその緒でつながっていそうなこの場所で、いかにも楽しそうに仕事をする、二人の海の男にお会いした。米山強志さんと錦野憲彦さん。ともに小型漁船の船長であり釣り案内人だ。錦江湾で、しかも30歳そこそこの釣り舟の船長は地元でも珍しい。お二人の関係は? と尋ねると「もともと中学校の同級生で釣り友だちです。毎日のように一緒に出かけてました」。海と火山の匂いをいっぱい吸って育ち、そして遊び場が仕事場になったのだ。  二人にとって桜島や錦江湾は庭も同然、と思いきや、こう口を揃える。「この海がこんなにスゴいとは知りませんでした」。仕事場にしてみて、改めて錦江湾のすばらしさに感動したという。  「溶岩のブレイク(落ち込み)が複雑な海の地形を作っているから、魚が住みやすい。魚種も驚くほど豊富なんです」。さらに、半島に深く囲まれた湾はうねりが少なく、冬場でも荒れない。水温も一年中ほぼ一定と、絶好の条件が揃っているのだそうだ。最近では九州最大級の石鯛があがったこともあり、全国の釣り人の熱い視線を集めているという。米山さんが案内する桜島の地磯の瀬渡しは、磯の王者・石鯛をはじめクロ(メジナ)、メバチ、錦野さんの遊漁船では真鯛のほか、オオモンハタ、アラカブがメインだ。  でも面白さはそれだけではないらしい。「実は魚が釣れなくても、楽しいんです。目の前の桜島は迫力があるし、イルカやウミガメに出会うこともあって」。まだまだ隠れたスポットや面白さがあるはずーっと言葉を弾ませる。二人の若い船長は、桜島と錦江湾の魅力をぐんと広げる、初々しい予感に満ちていた。


出港地は市街地の目の前の鹿児島本港。子どもでも、女性でも手ぶらでOK。錦江湾は何といっても真鯛のメッカとして知られる。 「鹿児島市街地からみて西からの風が吹いたら、桜島は立体的に山肌までくっきり美しい。風が凪いで霞がかかるような日の桜島は平面的に見えます」。


お問い合せはこちら

天竜丸/090-4584-6167(米山) http://tenryumaru.blog.fc2.com/

日登美丸/090-6776-6930(錦野) http://ameblo.jp/hitomimaru0309/



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