鹿屋の未来をひらく5人 挑戦を、ちからに。 Vol.02

「甘さ」を武器にする人。

久保醸造合名会社

久保 真一朗さん

創業80年の久保醸造の4代目の久保さん。
「代々受け継いだ大もとの醤油、味噌、酢の味をおろそかにしないこと。
これがあるから、いろいろな商品に広げていけます」。



よそとは違う味。


「地元の同業者とよく話すんですよ。お客さんに醤油が〝辛い〟といってクレームがくることはあっても〝甘い〟というクレームはないよねって」と久保さんはニコリ。


甘い醤油が好まれる鹿児島ならではのエピソードだ。

なかでも久保醸造は、醤油の「強めの甘さ」でファンを獲得しているという。

「創業当時、ほかの醤油屋より甘くしたら、だいぶウケたそうなんです。ウチみたいな小さな蔵は、何か特徴をださないとダメだ。そう祖父や父から教わってきました」。 

そんな、独自色を大切にする老舗が生み出したのが「なんにでも使える酢」

発売して10数年。今では「なんでも酢」との愛称でひっぱりだこ。

新しい「地元の味」になった。「いわゆる三杯酢なのですが、ダシのまろやかな風味と甘さを工夫しました」。つい手に取ってしまいそうなネーミングも、大ヒットの要因だろう。

日本食はもちろん、まだまだ、「甘い」調味料と相性のいい食材や料理があるはず、と久保さん。受け継いできた味の可能性に夢を描いている。

今や地元の定番「なんにでも使える酢」。
和・洋・中、どんな料理に使おうかとイマジネーションをくすぐる。



「昔ながらの手間をかけます。麹の味が豊かになるから」。
麦味噌も麹の量を増やして甘くする。

購入できるお店

久保醸造合名会社 直売所鹿児島県鹿屋市共栄町11-3
Tel.0994-44-3636


3年前に醸造所に隣接して直売店を開設。
「さしみ醤油」から「すき焼きに使える醤油」など、
そのバリエーションにびっくり。

ミナミノクニ/地元人が見つけた面白い鹿児島

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