鹿屋の未来をひらく5人 挑戦を、ちからに。 Vol.01

土地の力を、引き出す人。

株式会社 東山ベジブル

柳澤 壽利さん


並外れた農業への熱意を感じる柳澤さんは神戸市の出身。有機(オーガニック)食品を扱う商社勤務を経て28歳で友人と大阪で起業。縁あって5年前、鹿屋市に営業所と農園を開いた。ビーツの糖度はメロンより甘い16度。サラダの彩りやスープで楽しめる。



温かい仕事。


まだ土のついたニンジンを、

口に運んでひと噛み。

カリッと軽快な音を奏でた。

「果物みたいに甘みがのってくるんですよ」

そういって柳澤さんは広々とした畑に目を向けた。


「鹿屋には地の利があります。

これほど大面積の畑地がある地域は北海道以外ではめったにない。

温暖でニンジンなど年二回収穫できる。そして東アジアなど海外にも近い」と

顔を輝かせる。目指すのは環境にも人にもやさしい有機農業。

そして栄養も味もよかった昔のような野菜をつくることだ。


そんな柳澤さんが力を入れているのが、

まだ市場では見慣れない野菜、ビーツの栽培。

老化予防などに役立つスーパーフードとして注目される食材だ。

鹿屋の気候と火山灰性のシラス台地は

甘くて実のつまったビーツができるのだという。

「将来ビーツの名産地になる可能性を感じます。

地元の農家を助ける野菜になったら」と夢を膨らませる。

「農業は、人を想う温かい仕事。だから好きです」

明るく笑う柳澤さん。その表情が、こちらの心を温めてくれた。


土は火山灰からできる「黒ボク土」。土中に伸びていく大根、ニンジンなどの根菜類やさつまいもに適した土壌。 

株式会社 東山ベジブル 鹿児島営業所

鹿児島県鹿屋市串良町有里8591−97D棟
Tel.072-941-7177(大阪本社)

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