情熱は、止まらない。
株式会社 鹿鳥食品
代表取締役社長 延時 幸子さん
「早く、美しく巻く技術はどこにも負けない、
そんな歌詞が会社の歌にあるんです」と語る延時さんは、
加工食品会社を受け継ぐ2代目社長だ。42歳。
まだ就任から1年とは思えない、とても安定した、
あたたかな経営者オーラが放たれているように見える。
「もしそうだとしたら、ずっと父の仕事のそばを歩いてきたからでしょうね」。
実は、その先代の憲人さんは、この冬、66歳で急逝された。
22、23歳から四十年以上社長をしてのバトンタッチ。
そろそろ、旅行でもして楽しもうかという矢先のできごとだった。
「社員が私の部屋まで来て、ポロポロ涙を流すんです。先代のあんなこと、こんなことの思い出話を。私も、そんな存在にならなくてはいけないなと心を打たれました」。
おいしい食材の宝庫である鹿児島。
「私たちのような加工できる業者が、
生産者と消費者との間に入って、チーム鹿児島で発信したい」。
延時さんの先代から受け継ぐ情熱と、未来への挑戦は止まらない。
商品開発や生産管理など幅広く女性が活躍する企業。
新しい時代をつくるのは、きっと力より、しなやかさなのだ。
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