たからものを、未来へ。Vol.5

美味しさのもとは、命のもと。

株式会社 牛の上別府

代表取締役 上別府 美由紀さん

「スタッフの女の子は私より丁寧に牛を見てくれます。ほんと助かる」と快活に話す上別府さんは、畜産の盛んな地元・鹿屋で、「女性の牛飼い」の世界を真っ先に切り拓いてきた人だ。

「牛の世話は、女性の方が向いていると思うんですよ。うちのような、子を産ませ育てる農場はとくに。子牛への気遣いはあるし、観察力が違う。病気になっても諦めないで世話をする。辛抱強い」。

お話を聞いていると、男仕事と思っていた畜産のイメージが変わってくる。

興味深いのは、スタッフのボーナス。

3年目の冬からは「牛1頭にしている」という。

もらった牛を、出産から8〜9カ月をかける出荷までスタッフ自身が面倒を見るのだ。

「市場で競り落とされると80万くらい」というのだから大きい。

「育てるのが難しい子牛をもらって立派に育てたスタッフは、市場の前日から涙を流して、

別れを惜しんだり。

でも、きっといい経験。やっぱり、仕事には、やりがいがないと」。

上別府さんとお会いして感じた。リーダーとは挑戦し夢中になる人、

その熱と勢いで周りまで元気にする人。

そして希望を届ける人だと。

ミナミノクニ/地元人が見つけた面白い鹿児島

鹿児島で発行されている観光情報誌の編集スタッフがお届けする鹿児島のウェブマガジン。

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