おおすみ漁師飯 Chapter03

鹿屋市 みなと食堂×鹿屋市漁協
【かのやカンパチ漬け丼】



王道ともいえる漁師飯は、
すべてにこころが尽くされていた。



 ブリ・カンパチ海道を南下すると、垂水市の海潟漁港に次ぐカンパチ養殖のメッカ、鹿屋市の古江港にたどり着く。その港の目の前にある「みなと食堂」の料理長が作る漁師飯が「かのやカンパチ漬け丼」。丼を目の前にすると、まさに漁師飯の王道ともいえる風格だ。



 そこにたっぷりと盛られた切身は、ほおばると張りが違った。何の張りかといえば、とれたての命としかいいようのない張りだ。



 これはどうしてですか?と尋ねると「みんなで心を込めて作ってますからね。もちろんカンパチ自体の味も鮮度もバツグンですし」と料理長の瀬戸口さんは穏やかな口調でこう続けた。「カンパチの身は背中側と腹側で食感と味わいが大きく違うんですよ。カンパチのおいしさを全部味わってもらいたいから、丼に盛ったときに均等になるように部位を選んで置くんです」。なるほど、食べすすんでも飽きることなく楽しめたのはそういう理由もあったのだ。



 「魚は仕込みが命だから人には任せられなくて」。あがったばかりのカンパチを毎朝4時から、十数匹を一人でさばく。たいへんな重労働だろうが、料理長は楽しそうに語る。みなと食堂が、遠方の客からも地元からも愛される理由が分かった気がして、気持ちがほかほか温かくなった。




鹿屋市 みなと食堂×鹿屋市漁協

鹿屋市古江町7440-3

☎0994-46-3020

※漁師飯については直接お問い合わせください。



「かのやカンパチ漬け丼」は漁師飯グランプリで2年連続の優勝。確固たる地位を築き上げている。




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